サポーターズ活動記録:火薬筒模型製造 その①
- 2017/12/06
- 20:21
※上記写真は2017年龍勢祭の「龍勢紹介コーナー」の様子です。
多くのお客様に興味を持って見ていただいて、嬉しかったです!!
ありがとうございました☆
『龍勢は「花火」ではなく「ロケット構造」になっています。
火薬筒内部で火薬が燃えガスに変わり、ガスが噴射する反動で空高く上がります。』
と説明を受けると火薬筒の内部ってどういう構造になってるんだろう?
って気になりませんか?!気になりますよね??
ということで「火薬筒」の内部構造が目で見えて説明できる物を製造することにしました!!
※議論段階の火薬筒模型完成イメージ図です。
サポーターズ、製造現場など取材をさせて頂いていますが
龍勢を実際に製造した事がないんです!!!!
どうしましょ?!
そ・こ・で!!
「保存会役員・日の本流脇棟梁:堀口理則さん」に指導して頂くことになりました☆パチパチ
龍勢サポーターズ「火薬筒模型製造」開始しますよ~!!
2017年3月12日
普段なら触れることのない「墨壺」「差し金」の使用方法を一から丁寧に教えて頂き、筒の中心となる真っ直ぐな線を墨壺を使用して引いていきます。
糸の先に付いたピンを木材に刺し、糸車に巻き取られている糸をぴんと張り、この状態から手で糸を引っ張りはじくと「ピシッ」と墨を含んだ糸が木材に当り、真っ直ぐな直線が引けるはずなんですが…
初めて使う道具なので糸の張りが足りずウマく墨が付かず線が引けなかったり、ピンが木材から外れてしまったりと苦戦しました(汗)
中心線を引き終えたら、差し金を使い筒の内径&外径となる場所に印を付け、印と印を結んで墨打ちをしていきます。
全ての墨入れが終わったら次は差し金を使用して、筒内部の図面を描いていきます。
自分たちが日常で使う定規は「㎝表記」ですが、今回使用した差し金は「尺表記」でした!
そもそも、吉田の龍勢は尺計算で作られているのです!!
堀口さんから「ここは何寸、何分、何厘だよ」と説明してもらうのですが、聞きなれない用語に頭がこんがらがっていました(笑)
※知らない人の為にマメ知識!
『1尺=約30.3㎝ 1寸=約3.03㎝ 1分=約3㎜ 1厘=約0.3㎜』だよ!
本来、龍勢の最も大切な火薬筒の寸法は流派秘伝・門外不出ですが今回だけは特別に、実際に日の本流が作っている寸法を教えていだたいて図面を描いています!
全て書き終えたのが下の写真になります!(写真右側が筒底・左側が筒頭)
筒底から「粘土土→火薬→粘土土」の順で描いてあるのがお分かりいただけますか?
そして火薬と粘土の間に赤いラインが引いてあるのが見えると思いますが、この部分が「吹っ切り」と呼ばれる龍勢に取り付けてある『背負い物を切り離す為』に火薬筒に空ける穴の位置を示すラインです。
うっすらと、燃焼室や噴射口も描いてあるのが分かると思います。
さて、いよいよ次回から本格的な作業が始まっていきますよ!
サポーターズが悪戦苦闘しながら火薬筒の模型を作り上げていく過程を紹介していきますので、どうぞご期待ください!!
写真/文 内海
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