2019年 郷土学習教室
- 2019/07/27
- 20:00
取材日:7月17日(水)
先日、秩父市生涯学習課主催の「郷土学習教室」に吉田龍勢保存会が10年ぶりに「秩父吉田の龍勢」について講座をされるとのことで取材に行ってきました。
まず郷土学習教室についてですが、1年を通して20の講座があり龍勢祭以外にも「浦山の獅子舞」「秩父音頭の魅力を探る」「雲取山よもやま話」など様々な講座があります。
定員数は決まっていますが、年間の参加費を払えばどなたでも参加可能なので御興味のある方は秩父市生涯学習課へお問い合わせください。
さてさて、前置きはここまでにして今回どのような講座を行ってきたのか紹介していきたいと思います!
内容は、龍勢の歴史・龍勢製造・口上・伝統文化の継承の4つで構成されており、まず初めに吉田龍勢保存会会長 新井徳弘会長から龍勢の歴史を当時の写真や資料を使い説明がありました。
使用された資料の中に大正14年の龍勢祭プログラムが使われているのですが、内容を見ると今では考えられない「夜の部」があるんです☆
そして打ち上げ本数が46本ととんでもない数を打ち上げていたそうです!!スゲー(゚Д゚;)
もっと面白いのが、明治8年の龍勢祭では打ち上げる龍勢の唐傘に当選券が仕掛けられ落ちてきた唐傘を拾って当選した人に、酒・馬・芸者サービスなんて物が当ったそうです!
昔は危険区域を設けてなく誰でも打ち上げ櫓の下まで行けたそうなんですよ。
ホンマびっくりですよね(笑)
次に、保存会役員で日の本流脇棟梁でもある堀口理則さんから龍勢師の抱負や模型を使っての龍勢製造に関するお話がありました。
お父さんが龍勢師だったこともあり、小学生の時から龍勢製造現場に行き大人になったら龍勢をやるのが当たり前という環境で育ってきたことや、模型を使っての説明では「吹っ切りの場所の違いによって打ち上がった龍勢が荷を離した後まだ白煙を吹いていたら横から取ってるし、吹ききってから荷を離したら上から取ってるんだよ。」という龍勢師ならではの話を聞かせて頂きました!
ここで休憩時間ですが、堀口さんの説明や模型に興味深々の参加者の方が続々と見に来てくださいました!!
※この説明で使用した模型は龍勢祭当日に龍勢紹介コーナーに展示していますので、是非見に来てくださいヾ(≧▽≦)ノ
続いて、龍勢奉納の口上ということで保存会役員で口上担当の風間武夫さんが実際に口上を披露してくださいました!!
今回の講座の為だけに作ったスペシャルバージョンです♪
風間さんは、吉田小学校・中学校の伝承学習でも口上の指導をされている口上のスペシャリストなんですよ!!
口上後、どういった気持ちや思いを込めて口上を作っているか、龍勢祭当日には口上櫓での口上はスピーカーを通して聞こえているけど、打ち上げ櫓でノサを振っている時に同じ口上をしています。というこれまた一般の方は知らない良い話をしてくださいました!!
最後に、伝統文化の継承として吉田龍勢保存会副会長 長谷川清美さんから吉田小学校・中学校で行っている伝統学習について話してくださいました。
最初は小学校から地元のお祭りに関する授業をしたいという話があり、技術と口上担当の役員3人で始めた授業だったそうです。今では、20人以上もの役員や、現在龍勢を作っているお父さん・お爺ちゃんにも参加してもらって授業をしているそうです。
孫世代と本物の龍勢を作る事はなかなか困難であるということで、お爺ちゃんのカッコいい姿が見れる&お父さん・お爺ちゃんも孫と龍勢が作れたという思い出が出来ると思い8年前から参加してもらっているそうです。
終わりに質疑応答があり、参加者の方から講座時間を過ぎても答えきれないほどの質問を頂き皆さんに興味を持っていただけたみたいで嬉しかったです!(自分なんもしてないけど(笑)
龍勢祭を生で見て頂ければ動画映像を遥かに超えるド迫力の龍勢が見れますので是非会場に足をお運びください。
お待ちしております!!
写真/文 内海
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